- Very Good Quality -
2009年に見られたような、スッキリとした落ち着きある表情がベースにありますが、突出するほどではないものの、バルチャーナらしいエネルギー感はしっかりと伝わってくるので、ある意味、消費者の嗜好を見据えた現実的な解をうまく盛り込んでいるとも言えそうです。
トラリヴィオと比較すると色調は濃く、実際の味についてもその凝縮感や密度感は別の水準にあります。塩っぽさや硬質感などのミネラル系要素が明確で、貴腐的な果実の濃密さもコアに程よく感じられる傾向にあります。かなり高いポテンシャルを誇りますが、トラリヴィオよりもさらに苦味がしっかり感じられるので、純粋な味覚で楽しむというよりは、その存在力、根本的訴求力を肌で感じて楽しむ、といった系譜にありそうです。
(2016/06)