- Recommended -
前年の2008年と比較すると、貴腐ワイン的な濃厚さや充実感、甘美な表情や複雑さはかなり控えめで、落ち着いた表情とスッキリ纏まったある種の大人しさを感じる傾向にあります。ややこぢんまりとしている傾向にもあり、高アルコール由来の厳しさ痺れるような強さがアフターにやや残るもの、それでもバルチャーナらしい充実したコアは感じられるので、一般的なヴェルディッキオとは一線を画す造りになっているのは確かです。
数日経過しても衰える事はありませんが、やはり2008年と比較すると各要素の減衰感やバランス感に一定レンジの推移があり、全体的にアルコール系の資質が色濃くなる傾向にあります。甘口の雰囲気を持った辛口ワインといったスタンスは従来通りですが、根本的な訴求力が多少控えめになっている印象もあるので、価格がやや上昇傾向にあるのが残念なところかもしれません。
翌2010年が、イタリアのワイン誌「ヴェロネッリ」で「93点」の高評価を得るとともに数少ない「イル・ソーレ」に選ばれているので、引き続き要注目アイテムと言えそうです。
(2013/08)