- Very Good Quality -
エリオ・アルターレを代表する畑「アルボリーナ」で造られるネッビオーロ100%のワインには「ランゲ アルボリーナ」と「バローロ アルボリーナ」の2種類存在しますが、こちらは新樽比率がより高く、逆に熟成期間が短い「ランゲ」になります。
バローロよりも相対的に飲み頃が早く訪れると言われていますが、それはあくまでも口当たりの良い果実味をが親近感ある陽的な表情を生み出しているからで、その実、本質を掘り下げた場合はまだまだ熟成が必要な傾向にあります。
エリオ・アルターレらしいピュアで凝縮した熟度の高い果実味が印象的で、口当たりの良い明快な表情がベースに存在します。しかし、同時に非常に豊富なタンニンを含有し、微細ながらもドライで収斂した指向が口中を刺激します。また、ミッドトーンの酸も非常に豊富で、全体を通して「果実味」「タンニン」「酸」が独立して強いエネルギーを発している傾向にあります。瑞々しく口当たりの良い表情が先行することもあり、今からでも飲むことができるわかりやすさが印象的ですが、それでも現時点では各要素が一体となるには至らず、抜栓後2〜3日程度経過してもその傾向に変化はなかったので、表層で伺いしれるわかりやすさに捕らわれていると、逆に本質を見失う(と言うよりも本質に到達できない)かもしれません。
(2016/05)