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一般的には白のイメージが強いダリオ・プリンチッチですが、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローという、モノセパージュの赤ワインも手掛けています(ブレンドのヴィーノ・ロッソも限定アイテムとしてあり)。
カベルネ・ソーヴィニヨンと同様に、長期熟成による退廃的な要素をコアに内包していますが、相反する要素として若々しさやエネルギー、そしてその瑞々しさから来るピュアさ、ナチュラルさを同時に兼ね備えている傾向にあります。北イタリアということもあってか、2003年という猛暑的な佇まいは特になく、しっかりとした葡萄の熟度と特有の熟成感が、イタリアにおけるクオリティの高いメルロー像としてうまく結実し、旨味と甘味が混然一体となった魅力ある表情を形作っています。
その指向性故に、万人受けするような世界観とは一味違うのもまた事実ではありますが、フリウリという地の持つエネルギーは十二分に感じられるので、ハイクオリティ系イタリアンメルローが好きな人にっては、ある意味要チェックアイテムと言えるかもしれません。
(2016/03)