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偉大な畑「アルボリーナ」から造られる4種類のワインの内のひとつで、頂上部に植えられたバルベーラで造られるのがこのラリージ。植樹は1948年と古く、アルボリーナの中でも最も良い区画とされ、まさにエリオ・アルターレを代表するワインとなっています。
品種は同じですが、同じエリオ・アルターレが手がけるバルベーラ・ダルバとは全く異なる世界観、性質を兼ね備えていることが最初の一杯から遺憾無く伝わります。100%新樽のバリックが用いられることもあってか、明確な樽系要素が前面に打ち出されているのが印象的で、一般的なバルベーラ系ワインとは一味違うパワフル系の要素が主体となります。ややタンニンが先行する傾向にはありますが、時間とともにベールが剥がれ、本来の表情が徐々に露わになるので、焦らずじっくりと向き合うことをお勧めします。
中心にはバルベーラらしい酸が感じられますが、熟度の高い葡萄を使用していることもあり、時間とともに同社のバルベーラ・ダルバにも相通じる甘い果実感が出始めます。とはいえ、その葡萄が兼ね備えたポテンシャル、そしてそれらを存分に引き出す造りが実行されているので、決して安易な方向に転ぶことはありません。
終始ポテンシャル系の要素がはっきりと伝わる良質な内容なので、できれば後3〜5年ほど熟成させてみたいところですが、現状でも十分その本質を掴むことは可能です。
(2016/02)