- Very Good Quality -
トレッビアーノらしからぬ非常に濃い色調に、生木を思わせる樽系の要素が漂う点など、前年と同質の世界観を有しています。指向性としては、同年のシャルドネとかなり類似点が多く、比較対象がなければ、トレッビアーノではなくシャルドネと思ってしまうかもしれません。異なる点としては、全体としてのパッケージングと纏まり感。つまり、バランスの良好さから来る訴求力にやや分があるといった傾向にあります。抜栓日からその指向性は良好で、味覚として感じ取れる表面上の要素は端的ですが、じんわり伝わるその魅力には一定以上の水準に達しています。コアエネルギーの充実感も程よく有し、ポテンシャル系の要素もしっかり兼ね備えているので、さらに熟成させてその表情の変化と推移を見守ってみても、面白い結果が得られそうな印象でもあります。
(2015/09)