- Good Quality -
ルロワで修行し、DRCの共同経営者として有名なアンリ・フレデリック・ロックの「シャトー・プリューレ・ロック」で醸造を担当するなど、話題には事欠かない自然派生産者の代表格「フィリップ・パカレ」。
ピノ・ブランで造られるニュイ・サン・ジョルジュの白という、非常に珍しいアイテムとなります。基本的な指向性やベースとなる世界観はリュリーと同様ですが、こちらは非常に豊か、かつ重層感を感じるボリュームレベルが印象的で、充実した果実の周囲を纏う、織り込まれた体躯要素が、さらなるポテンシャルを感じさせます。抜栓直後は若干ピリピリとした触感がありますが、爽やかさを感じる仄かなグリーン風味が程よいアクセントとなり、素直に感じられる「美味しさ」と、明確なエネルギーを兼ね備えたポテンシャルの優位性が、その存在力をより一層際立たせています。
リュリーと同じように「かなり高価」という側面があるので、決して手放しには喜べませんが、この価格帯に対して特に抵抗感がない層にとっては、相応の満足感が得られるだけの良質さは披露してくれそうなので、コスト的側面さえクリアできれば十分現実的な選択肢になり得ると思います。
(2015/06)