- Good Quality -
これまでサンジョヴェーゼとメルローで造られてきたカザルフェッロですが、2007年からはメルロー100%となり、ラベルデザインも含めて全く異なる世界観へと変化しました。
新スタイルのカザルフェッロの試飲は今回が初めてとなりますが、一般的な「メルロー」という品種に抱くイメージとは大きく異なり、その表情はかなりの苦味と渋みを伴う「タンニン」が主体となっています。ある意味、現代的なスタイルのワインには珍しく、かなりしっかりと樽が効いている傾向にあり(オーク樽とトノーで18ヶ月間熟成)、現状では強い苦味とバニラ系の風味がやや孤立している傾向にあります。体躯が一体となり、各要素が打ち解けるまでにはまだまだ多くの時間が必要といった印象なので、最低でもまだ5年以上は熟成させたいところでもあります(そこまで待っても真に打ち解けるかどうかは不明)。どことなく、1995年のラッパリータのような剛直な指向性とも言えるので、長期熟成させ、その本領が発揮される頃まで忍耐強く待ってみたい印象を受けます(今飲むのであれば大ぶりなグラス必須)。
(2015/04)