- Good Quality -
コート・デ・ブランの入り口にあるプルミエ・クリュ格付けのピエリー村。この村の村長にして、長年、栽培家協会の会長を勤め上げたのが、ガストン・デリックブール氏。
かなり興味深いブレンドで造られるロゼで、そのブレンド比率は、ロゼ・ド・セニエ(ピノ・ノワール)が20%、通常のピノ・ノワールが10%、アッサンブラージュしたシャルドネが70%となっています。完全にセニエのみで造られるロゼと比べると色調は薄めですが、実際の風味に関してはがっしり感ある低重心スタイルなのが非常に印象的で、ドライな指向性とほろ苦さがあり、飲み口は比較的すっきりとしているものの、味覚で感じる以上の重さがじわじわと腹に伝わってきます(まさにボディブローのよう)。
我が道を行くオリヴィエ・オリオのロゼほどの孤高さはなく、かといってシャルリエのロゼほどのマジョリティさもありませんが、逆に言うと両者の中間的なポジションでもあり、ある意味良い所取りとも言えるので、この存在感をしっかり引き出し、食中酒として1本のみで完結させることができるロゼとして、その表情を存分に堪能してもらいたいところです。
(2015/01)