- Good Quality -
2011年ヴィンテージのバディオラは、サンジョヴェーゼ70%、メルロー30%という比率でブレンドされ、26万本が生産されています。2009年ヴィンテージから今のラベルに変更となったバディオラですが、早々にこの2011年が同デザインの最後のヴィンテージとなっています。
同一ヴィンテージのフォンテルートリと比較すると、大きな方向性そのものは同質ですが、細部の資質やバランス感、エネルギー総量にやや差異があります。抜栓直後から素直に楽しめる現代指向はそのままに、バディオラはよりサンジョヴェーゼらしい酸にスポットがあたっている傾向にあります。表層に多少ごわつきが感じられ、過熟系の表情もやや単調ではありますが、思いのほかバランスよく整っていることもあり(シンプルな分整いやすい?)、結果としてより楽しみやすい傾向にあるとも言えます。
翌日に持ち越すと酸がなだらかに落ち、結果として過熟系の風味とぽってりとした体躯が目立つようになりますが、それでも飲みやすく分かりやすい指向性に変化はないので、日々飲むワインとしては十分な内容だと言えそうです。
(2014/07)