- Good Quality -
驚く程に「抜栓直後から楽しめるスタイル」に注力されていて、過熟果実の風味と甘味、つまりはサンジョヴェーゼらしからぬ充実感から来る明快な魅力が主体となった興味深い内容(大衆向けスタイル)になっています。
やや過熟風味が強めな傾向にあり、もはやキャンティ・クラッシコというよりは「フォンテルートリというIGT的な独自スタイルのワイン」といった傾向にありますが、それでも現代的指向性がベースにあることもあってか、美味しく飲めることに違いはないのでこれはこれでアリなのかもしれません。
翌日に持ち越すと、果実の甘味が一気に落ち、タイトな酸と過熟系風味のニュアンスのみが残る独特の指向性へと推移しますが、本来の価格帯から推察されるポテンシャル(要素力)を考えると、現実的な需要に即した結果であるようにも思えるので、恐らくこれがマッツェイの出す現実的な解なのだと思います。
(2014/07)