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現実的なスタンスに移行した印象があった2009年の指向性が更に促進された印象で、ローヌの持つ個性と魅力を万人向けに伝えるためにうまく仕上げている傾向にあります。抜栓直後から素直に楽しめるのも特徴で、凝縮感と充実感はそのままに、決して重すぎない仕立てが行われています(まさに現代的な技術指向をしっかり反映させている)。酸が低めで乳系の風味も感じられますが、全体的にはうまくバランスがとれている傾向にあるので、サン・コムという造り手の持つ手腕、南ローヌ(ジゴンダス)の個性、マジョリティを見据えた魅力、ワインの持つ本質的なポテンシャルなど、各要素が過不足な結束していると言えそうです。
ちなみに、今回の2010年ヴィンテージはワイン・スペクテーターの年間Top100で堂々の第2位に輝いています。
(2014/07)