- Good Quality -
グレケットという土着品種で造られる白ワインですが、高いアルコール感、しっかりとした外郭、そして豊かな果実的のおかげで、価格帯以上のポテンシャルと美味しさを感じることが出来ます。
ヴィッラ・フィデリアほどの厳しさはなく、豊満で丸みのある果実味のおかげでより親近感ある表情なのが最も印象的です。白系果実やクリッとした木の実など、個性ある表情を兼ね備えていながらも、比較的間口の広い指向性となっているので、このスタイルであれば多くの人に楽しんでもらえそうです。
唯一気になる点といえば、時間経過による表情の変化で、抜栓日の親近感ある指向性とは裏腹に、翌日に持ち越すと果実味が落ち着くので、どうしても相対的に厳しい指向性が強くなります。2008年ヴィンテージに感じた「堅牢感」はやや控えめとなっていることもあり、ポテンシャル要素よりも若干表層よりな傾向にはありますが、それでも現状の価格帯を考えるとコストパフォーマンスは非常に高いと言えそうです。
(2014/05)