- Very Good Quality -
イタリアを代表する醸造家「ジャコモ・タキス」、トスカーナを代表するワイン「サッシカイア」を手掛ける「テヌータ・サン・グイード」のオーナー「セバスティアーノ・ローザ」、サルデーニャのワイナリー「サンターディ」の社長「アントネッロ・ピローニ」、この3者が強力なタッグを組んだプロジェクトこそがこの「プーニカ」。
バッルーアはプーニカが手掛ける赤ワインとしては上のレンジに位置するアイテムで、セパージュはカリニャーノ85%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、メルロー5%と、土着品種をベースに複数の国際品種がブレンドされるスタイルとなっています。
下のレンジに位置するモンテッスと比較すると、明らかに異なるのがそのエネルギー密度。圧倒的に凝縮、濃縮された体躯内部にかなりの要素が詰め込まれており、インク、海苔の佃煮、梅系の旨甘味など、熟しに熟しきった果実のエネルギーが渾然一体となって体躯内に蠢いています。指向性そのものはモンテッスと同系統ですが、単純に言えば「濃い」のが特徴で、ある種、モンテッス1.5本分が1本に凝縮されたような印象でもあるので、価格差を考えるとあるいは妥当な差異と言えるのかもしれません。
純粋なポテンシャルや各要素の充実度としては目を見張る物がありますが、かなり際立った指向性でもあるので、一般層にはやや訴求し難いかもしれません。そういう意味においてはモンテッスで十分だともとれますが、ここまでの詰め込み感はそうそう味わえるものでもないので、モンテッスとの対比としては興味深い存在だと言えます。
(2014/04)