- Recommended -
抜栓直後は多少一体感に欠ける傾向にありますが、その後10分程度で一気に昇華し見事な魅力を存分に発揮してくれます。まさに「甘味」と「旨味」が渾然一体となった、ある種「オー・ボン・クリマらしい明快な魅力」だと言えますが、濃厚で凝縮した果実感でありながらも優しく繊細で軽快な重量感を持っているので、あくまでもブルゴーニュらしさを感じる落ち着きのある指向性だと言えます。
構造の堅牢性や複雑性といった要素は高くなく、解像感も低めではありますが、クリッとした果実の甘味と旨味から滲み出るその魅力は、イザベルといったトップキュヴェよりもある意味明快(ピンポイント)でもあるので、コストパフォーマンスの面からみてもより一般層に対して訴求してくれそうな印象があります。
(2013/11)