- Good Quality -
トゥア・リータを代表するアイテムのひとつで、イタリアにおける「ボルドースタイル」をストレートに具現化したワインとなっています。ちなみに2006年のセパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロー30%、カベルネ・フラン15%、プティ・ヴェルド5%。
高い評価を得ている2006年ヴィンテージですが、過熟果実の風味と充実した要素は感じるものの、全体を通じて酸化系の風味が色濃く、ヒネた風味とまではいかないものの、フレッシュさのない鈍い表情が主体となっていました。トゥア・リータのアイテムは、相対的に若いヴィンテージが現行として流通しているので飲み頃の判断が難しいところですが、基本的には全容がすべて露になる前の若い段階の方が高い満足感が得られる傾向にあるのかもしれません。
予想よりも熟成が進んでいる傾向にあり、抜栓直後はしっかりとした表情を造り出していたものの、数十分程度で一気に熟れた表情が前面に出るようになったので、長期的な視野を加味した上でのポテンシャルはあまりないと言えそうです。ただし、今回の1本はハズレボトルだった可能性もあるので、これをもってすべてを判断する事は出来ません。とはいえ、以前試飲した2004年も同様に熟成が進んでいる傾向にあったので、やはりこういう指向性を持ったスタイルという可能性も十分ありそうです。
(2013/10)