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モノポールの「ロマネ・コンティ」を所有することで有名なDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)ですが、名だたるグラン・クリュの中で、「ロマネ・コンティ」と同じくモノポール(単独所有)となるのがこの「ラ・ターシュ」です。2009年ヴィンテージの生産本数は21,939本となっています。
畑の標高は250〜300mで広さは6.062ha。植えられた葡萄の平均樹齢は約60年。元々のラ・ターシュは1.4345haの広さしかありませんでしたが、「ラ・ロマネ」の単独所有者でもある「リジェ・ベレール」からその区画を取得し、元来所有していた「レ・ゴーディショ」の区画と統合することで今の広さとなります(1933年)。
DRCのアイテムの中では最も完成度が高いとも言われ、しばしばロマネ・コンティをも凌駕する評価を得ることもあり、非常に豊かな表情を兼ね備えています。相対的にロマネ・サン・ヴィヴァンよりも重心が高い位置にあり、シルキーでありながらも力強く、体躯の厚みや鉄っぽさ、そして旨味があり、同年のエシェゾーだけでなくロマネ・サン・ヴィヴァンと比較してもなお、放たれる世界観に一層の輝きが存在します。
世間の評価も非常に高いものになっていますが、それ相応という範疇を遥かに超える価格帯に位置しているので、もはやごく一部の富裕層のみが入手を許される逸品、というのがリアルな実情です。あくまでも現実的に存在する次元のアイテムでもあるので、過度の期待は禁物ではありますが、それでも非常に素晴らしい世界観を兼ね備えている事に違いはないので、もし機会があれば1度は試してみてもらいたいところです。
(2013/05)