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若さを感じる溌剌とした状態ではありますが、以前試飲した2007年のような類いの固さは感じられず、今からでも十分楽しめる範疇の世界観となっています。ただし、やはり抜栓翌日の方が明確に表情が開いてくれるので、今飲むのであれば少し時間をかけてゆっくりと嗜むことをお勧めします。
カチッとした外郭やクリーンな質感、そしてキュートで身の詰まった果実味など、冷感な資質と豊満で充実した要素がうまく両立している傾向にあり、ヴィンテージの恩恵をしっかり受けた良質な内容になっていることが窺い知れます。文句なく楽しめる内容なのは間違いありませんが、唯一のネックはやはり「やや高めな価格帯」で、内容に伴い価格もそれ相応のレンジに位置しているので一般層への訴求力はやや低めかもしれません。非常に良質な造り手なのは間違いないので、未経験の人であればぜひ試していただき、ヴァンサン・デュルイユ・ジャンティアルの持つ手腕を堪能してもらいたいところです(3k円未満なら文句なくお薦め)。
(2013/05)