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ヴィオニエの畑の広さは6.1エーカーで、植樹は1983年(2.2エーカー)と1989年(3.9エーカー)に行われています。1989年~2009年までの21年間の平均収穫量は2.23トン/エーカー(33.5hl/ha)で、2009年ヴィンテージはフルボトル換算で468ケースが生産されています。
2008年の試飲時よりも瓶熟期間を長めにとりましたが、そのあたりの影響もあるのか、エネルギーの強さやアルコールによる厳しさ等、以前感じた圧倒感はやや影を潜めています。数値的なアルコール度数も「13.9%」と控えめになっているので、ヴィンテージによるスタイルの違いもあるとは思いますが、全体的に柔らかく飲みやすい方向へと舵を切っている印象があります。
たっぷりの熟した果実が魅力的で、パインやライムを感じる風味と、それらをグッと引き締めて一切のダレさせない拘束力を誇ります。前年よりも物腰が柔らかくなったおかげで、少しポテンシャル的な要素は控えめですが、その反面、受け止めきれずに圧倒されるようなこともないので、これはこれでプラスになっている側面もあると思います。むしろ、多くの人が素直に楽しめる範疇に収まってくれているので、現実的な着地点としては最適なものと言えるかもしれません。
(2013/04)