- Good Quality -
前回試飲時と比較すると、明らかに体質に熟れがみられ、アルコールの強さや取っ付き難さ等、飲み手に対する壁が概ね取り払われたような印象を受けます。
基本姿勢に変化はなく、国際品種系の表情と土着品種の表情によるハイブリッドスタイルで、多少還元傾向にあり固さを感じる状態ではあるものの、全体像としてはしっかりとした世界観と立脚感を提示してくれるので、安定して使えるポテンシャル系スーパーデイリーワインといったところかもしれません。価格帯を考えると非常にお薦め度が高い印象ではありますが、主としてアイデンティティが明確な分、一般層向けの現代的な造りになっているとはいえ、所謂イタリア的なワインの基本姿勢を受け入れられない人達にとっては厳しいワインであることに違いはないので、そういった嗜好性の差異というのはしっかりと考慮する必要があると思います。
(2011/06、2013/03)