- Good Quality -
市場が求めるスタイルに沿うという方向性を更に進めた感のあるレ・ヴォルテですが、2010年は早飲みでも抜栓直後から素直に楽しめつつ、更にとトスカーナとしてのワインらしさ、そしてオルネッライアらしさ、このあたりも十分伝わってくる内容になっています。
オルネッライアに使用した2〜4年樽(バリック)で熟成されていますが、まさにこの「樽の使った仕立て具合(=オルネッライアらしさ)」が明確に感じられる世界観で、まろやかさとタンニンの甘味による風味は素直に楽しむことが出来ます。さらに、サンジョヴェーゼ(30%)らしい酸もしっかり立ち上がっているので、トスカーナらしい表情も感じることが出来ます。
翌日に持ち越すと、本来のセパージュ通りメルロー(50%)やカベルネ・ソーヴィニヨン(20%)を主体としたようなモダンなスタイルへと変化しますが、その「オルネッライアスタイル」は変わらず継続されるので、多くの人が求める「いついかなる時でも楽しめる世界観」は堅持されていると思います。
(2012/12)