- Good Quality -
2006年の印象とは異なり、抜栓直後から楽しめる仄柔らかい資質と表情を持っているのが印象的です。リゼルヴァ的な苦みやタニックな要素は控えめで、硬質感あるサンジョヴェーゼ的な気質とは対照的な、丸く柔らかい体躯資質が前面に出た接しやすいスタイルになっています。
2009年のスタンダード・キャンティ・クラッシコとは異なり、時間を与えても大きな変化はありませんが、ゆったりとたゆたう落ち着いた重量感と、橙系の柑橘風味や酸が一体となったバランス感のあるおかげで、安定して素直に飲み進めることが出来ます。相対的にはあまり難易度が高くない世界観なので、比較的幅広い層に受け入れられやすいキャンティ・クラッシコと言えるのかもしれません。もし価格的に手が出る範囲であれば、十分試す価値はあると思います。
(2012/08)