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奇麗なスタイルで滑らかさや流麗感ある資質はベースとしてありますが、そこに作柄の良さを感じる果実のボリュームと程よい旨味が加わり、魅力ある明快な表情をバランスよく紡ぎ出してくれるので、抜栓日であってもストレートにその魅力が伝わってきます。まさに従来のプイエらしさに2009年というヴィンテージの恩恵が加わった印象で、ボリューム要素や充実感が加味されるプラスアルファ的な底上げ傾向にあります。全体像が維持される程よいシャープさや、充実感に負けないだけの酸もあるので、具に総合的な良さが伝わってくると思います。
恐らく問題となってくるのは従来通り「価格帯」で、個人的には3k円台で勝負して欲しいという印象だったりもしますが(人気のある産地ではないだけに)、それでも純粋な内容に関しては十分納得出来るレベルだと思うので、このあたりは飲み手によって多少落としどころが変わってきそうな印象だったりもします。硬めでガッシリしたポテンシャル系のグラヴァンとの対比など、畑の違いによる差も非常に興味深いので、もし機会があれば是非飲み比べてもらいたいところです。
(2012/06)