- Good Quality -
以前試飲した2001年は、数年程度で既に一定の熟成感が出ていましたが、今回の2004年は8年経過した現在でもまだまだバランスが整う前の段階といった印象です。
ある種ヴィッラ・マティルデ的な、アリアニコらしい厳格で強烈なタンニンがベースとなり、漢方系のスパイスや果実感との二極性を楽しむといった姿は健在ですが、抜栓日は両要素にまだまだ距離感があり、タンニンの厳しさが先行する局面も多々あるのでやや向き合い難い印象があります。しかし、2〜3日程度経過すると徐々に距離が縮まり徐々に一体感が形成されていくので、その過程を鑑みると、今すぐ飲むというよりも更に5年〜10年といった、より長期的なスパンを見据えた方がより楽しめる傾向にありそうです。
以前よりも少し価格帯が上昇している傾向にあるのが唯一の懸念材料ではありますが、それでも純粋なクオリティは十分なものがあるので、アリアニコという葡萄品種が好きな人や、よりタンニンが強いワインが好きな人にとっては魅力的な選択肢になると思います。
(2012/06)