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アリアニコ100%で造られる、「ヴィッラ・マティルデ」のトップワインです。生産本数は年間2万本。最も古い樹齢で最高の方角に位置するカマラートの畑から良年のみ生産されます。
ある程度熟成が進んでいることもあり、エッジには僅かにオレンジ色が見え始め、強固な体躯が少しずつ和らぎ始めた「飲み頃感」が出始めているので、まさにこれからが本領発揮だと言えます。
漢方系のスパイス風味や極めて高く熟した果実の甘み、そして「これぞヴィッラ・マティルデ」と言える強靭なタンニンが非常に印象的です。やや熟れ始めていることもあり、タンニンはコア中枢からはやや離れた位置に存在していますが、チリチリと細かく浮遊する緻密なタンニンは今でも存在感に満ち溢れているので、もし気になる場合は2~3日様子を伺うことをお勧めします。
決して群を抜くような超絶系ではありませんが、「美味しさ」「品位」「ポテンシャル」「個性」「コストパフォーマンス」など、多岐にわたって高いレベルに位置しているので、アリアニコが兼ね備えた絶対的な力を遺憾なく享受できます。上位ワインなだけあって、単品で飲んでも楽しめるだけの世界観を持ち得ているので、ヴィッラ・マティルデの下位クラスを経験済みであれば、次なるステップとしての良い選択肢になると思います。
ちなみに、このワインは2005年度版ガンベロ・ロッソで最高評価のトレ・ビッキエーリを獲得しています。
(2007/10)