- Good Quality -
スペインの土着品種「テンプラニーリョ」をフランスのセガン・モローのオーク樽で熟成させたワインで、樽のナンバーとなる「101」がそのままワインの名前になっています。
基本的には早くから飲めるような仕立てになっており、丸みのあるキュートな甘酸っぱさが印象的ですが(乳酸系)、それと当時に青リンゴを思わせるようなキリッと立った酸も同時に感じられ(リンゴ酸系)、抜栓日の印象はかなり興味深いものとなっています。どこかお手軽レンジのモダンなキャンティのような表情だったりもしますが、翌日に持ち越すことでその指向性は大きく変化します。酸がやや落ち着き、スペインやオーストラリアといった天候の良い地域を彷彿とさせるような果実の甘さ、そして現実的なサイズの体躯感でありながらもしっかり凝縮している点など、時間が経過するとともに印象は随時良くなっていく傾向にあります。赤系果実と黒系果実の同居、軽快ながらも密度は感じる性質、様々なアクセント(個性)となるポイントも多々ありながら興味深い表情を打ち出してくれるので、日々気軽に飲んで楽しみたいワインとして適切な世界観を持っていると言えるかもしれません(ガツンとしたスタイルが好みの人には「104」の方がお薦め)。
(2012/05)