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フォントディのキャンティ・クラッシコは、パンツァーノにある自社畑の「コンカ・ドーロ」で穫れるサンジョヴェーゼで造られます。使用される葡萄は自然な栽培方法がとられ、アリエ産とトロンセ産のバリックで12ヶ月間熟成されます。
前年ヴィンテージの試飲時よりも瓶熟期間を1年以上長くとったこともあってか、今回の2007年は抜栓日から存分に楽しめる状態になっています。サンジョヴェーゼらしいタイトさと酸による基本姿勢に加え、現代的な醸造や気候からくる安定した良質さと万人受けする指向性、そしてある種サンジョヴェーゼらしからぬ豊かな果実味と体躯のボリューム感など、どの指向性においても満遍なく纏め上げたフォントディの手腕は見事で、キャンティ・クラッシコが好きな人でなくても、このワインの良さは一定水準以上のものが伝わてくると思います。
サンジョヴェーゼらしさを残しつつも、気難しさを取り払った上でなおかつ安易さを見せないこのスタイルは、ぜひともポジティブに受け取りたいところです。さらに、為替の影響もあってか、以前よりも価格がさらに手頃なものになっているので、より多くの人に手を取ってもらいたい1本として大いに活躍してくれそうです(これを機にリーデルのキャンティ・クラッシコグラスを調達してみては?)。
(2011/12)