- Good Quality -
1992年に創業、1998年にムルソーに拠点を移した「ロドルフ・ドゥモジョ」の「ポマール」です。
やや軽快ながらもカチッとした輪郭と仄かな土っぽさが感じられ、落ち着いた果実感と主体となる伸びやかな酸が心地良い、とても良質な仕上がりとなっています。極僅かに漬物風味も感じられますが、それでも1日程度置けばほぼ気にならなくなる程度なので(アクセント程度)、特別ネガティブな方向に傾くことはないと思います。
全体的には、ヴィンテージ感がうまく内包されたポマールといった印象で、ロドルフ・ドゥモジョらしい旨味も適度に感じられ、必要以上に硬くならず口当たりの良さも保持されているので、やはりこの銘柄はドゥモジョの中でもお薦め度が高いと感じます。ただし、あくまでも酸味が主体となっていることや(酸の資質がどことなくマニャンのシャンボール・ミュジニーを彷彿とさせるかも?)、パッケージングやバランスは良好ながらも充実感あるタイプではないということもあり、一般層向けというよりはブルゴーニュが好きな人向けといった印象でもあります。とはいえ、ドゥモジョのポマールを過去に飲んだことがある人であれば十分な満足感が得られると思うので、価格的な問題さえクリアできれば選択するだけの価値はあると思います。
(2011/11)