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青々しく清々しい風味が心地良く、このハーブやメントール系の指向性と独特の苦み、そしてベースのしっかりした果実感(甘味)が相まって、抜栓直後から素直に美味しく、そして存分に楽しむことが出来ます。
イタリアワインらしい土着感溢れる表情が印象的ですが、クセのある方向性というよりも、しっかりと飲み手のことを考えた「大勢の人に飲んでもらうためのワイン」となっているので、現実を明確に理解した上での仕上がりになっていると言えそうです。口当たりが良いので冷やすとスルスルと飲んでしまいそうになりますが、流麗感の中にも骨格はキッチリ組み立てられており、なおかつアルコールがやや高め(13%)ということもあるので、あまり勢い良く飲んでしまうと後でしんどくなってしまうかもしれません。
時間をかけてじっくり向き合っても体力がいるだけであまりその良さが引出せない印象でもあるので、日々の食事とともに気軽に飲み、コアの安定感と表面に溢れ出る魅力をストレートに楽しんでもらいたい所です(お酒に強い人であれば抜栓日に飲みきってしまってもオッケー)。もし、より質実な側面を重視する場合は、上のレンジに位置する「トラリヴィオ」や「バルチャーナ」という選択肢もあるので、場面場面でうまく使い分けていけばより高い満足感が得られると思います。
(2011/05)