- Good Quality -
セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン95%にメルロー5%。基本的なスタイルは同年のサンロルと同系列にあるので、キッケイオの方はカヴァリエリーノによる「国際品種を使って自分流に表現したワイン」といったところかもしれません。
サンロルと同じように過熟系の果実味が仄かに漂いますが、それに加えてカベルネ・ソーヴィニヨンらしいハーブ風味や、他のカヴァリエリーノの土着系ワインにはない骨格が感じられるなど、確かに構成要素の充実感に関しては分がある印象を受けます。抜栓日の果実味先行型から、翌日に持ち越した時のタンニンを主体とした質実系への推移など、同じヴィンテージのサンロルと共通するものもあるので、このあたりは作柄や瓶熟期間なども含めて、カヴァリエリーノの2007年における方向性というものが垣間みれるかもしれません。
ポテンシャルは確かに感じられますが、その分価格も比例してより上のレンジに位置しているので、相対的には想像の範囲内といった感もあります。サンロルなどと比較して1.4倍の価格と考えるか、差は僅か500円と考えるかで多少評価がかわりそうな気もしますが、もしラインアップの中で1本のみ購入するということであれば、このキッケイオが最有力候補になりそうです(個人的にはよりコストを重視してロッソ・ディ・モンテプルチアーノを選びたい気分かも!?)。
(2011/04)