- Good Quality -
キャンティと同じエリアで造られるサンジョヴェーゼということで、同社のキャンティとの違いが気になるところですが、ヴィンテージ違いということもあるせいか、思った以上に異なった世界観となっています。
抜栓直後から概ね魅力が全開になる傾向にあり、酸は相対的に控えめで、一般的なサンジョヴェーゼらしからぬ過熟系のしっかりした果実味が全面に打ち出されます。全体像はスッキリしているものの、口当たりを重視したこの果実感の効果がハッキリしているので、1杯だけ飲んだ場合のインパクトは比較的高くなりそうです(点数評価を狙えそうなスタイルかも?)。
翌日に持ち越すとコア部分の厳しさが表出し、ヒリヒリするようなタンニンも感じられるようになりますが、果実味のみが急速に衰えるというわけではなく、指向性の変化という範疇にとどまっているように感じられるので、このあたりはまたひとつの表情として楽しめばいいと思います。
(2011/04)