- Good Quality -
ジブリオットのACブルゴーニュにも共通する「2007年らしからぬしっかりした充実感」が印象的で、多少ブルゴーニュ的なたおやかさを犠牲にして「インパクト」を求めたような傾向にもありますが(ややアメリカ向けっぽい?)、抜栓日からなんら無理なく明快に楽しめるというのはひとつの大きなメリットだとも言えます。
酸を主体にしつつも、各要素の充実度や縦方向の振幅さはしっかりしていて、ボディそのものの軽快さと中身のしっかり感は意外とうまくバランスしているように思われます。まさに「美味しく飲める現代的ブルゴーニュワイン」といった様相で、ヴィエイユ・ヴィーニュの効果もあってか、その酒質に込められた表情は存分に伝わってきます。
抜栓日の世界観を基準とすると、翌日以降はややピントがぼやける傾向にありましたが、それでも本質的なクオリティに関してはなんの問題もないレベルなので、時間とともに熟れていく様を楽しむというスタンスで向かい合えば良い結果が得られると思います。
ニコラ・ポテルのワインが好きな人であれば大いに楽しめ、なおかつ価格も手頃なので、相対的なお買い得度は思いのほか高いと言えそうです(価格を最重視する場合はジブリオットのACブルゴーニュよりお薦めかも?)。
(2010/07)