- Good Quality -
プイエのような果実感は控えめながら、その分ガッシリとした構造力や酸から生じる質実さがウリとなり、指向性としてはよりポテンシャル要素に力点を置いている印象を受けます。ややぶっきらぼうであまり愛想が良いタイプではなく、多少孤立した苦みが気になる瞬間もありますが、それでも全体を通してみた場合は概ねポジティブな印象で、今飲んで楽しむだけでなく、しっかり熟成させてからの表情も伺ってみたくなったので、そういう意味では十分評価できる内容を兼ね備えているといえます(最初から数日かけて飲むつもりであればちょうど良いかも?)。
明快な分かりやすさを持っているわけではないので、あまり万人受けする世界観ではありませんが、それでもプイエとの対比として考えると非常に有益な側面があり、そしてそれに見合うだけのポテンシャルもしっかり内包しているので、その性質を理解した上で選択するのであれば十分納得出来ると思います。とりあえずは現実的な価格帯で入手できることを期待したいところです。
(2010/05)