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1992年に創業、1998年にムルソーに拠点を移した「ロドルフ・ドゥモジョ」の「シャルモ」ですが、畑は0.3ha、年間1,800本と、ただですら少ない通常のポマールのさらに約4割弱というかなりの少量生産になっています。
抜栓直後から風格ある佇まいが随所に感じられ、黒系果実の風味や低重心によるどっしりとした物腰、梅仁丹系を感じる濃縮小粒味など、さすが上のクラスというべき優れた世界観が披露されます。
2005年というヴィンテージの恩恵もさることながら、それ以上に2006年や2007年のロドルフ・ドゥモジョのワインとは異なる資質をコアに持っているように感じられ、根本的に指し示す方向がやや異なっているような印象も受けます(良し悪しとはまた別のスタイルの問題)。クリーンさやナチュラルさはやや控えめで、そのかわりパワーやエネルギーの豊かさに力点があるような傾向にありますが、それでもいたって実直で魅力あるワインなのに違いはないので(気を許すとすぐに飲み干してしまうかも?)、まだ市場に残っているようであれば(そして現実的な価格のままであれば)、試してみる価値は十分あると思います。
(2010/05)