- Good Quality -
イレギュラーな特性を持った前年とは異なり、2004年は天候の良さがハッキリ見て取れる素直な良さが特徴となっています。まだ若いということもああるかもしれませんが、基本スタンスが気軽に飲めるキュートさを楽しむ系譜にあるので、どちらかというと「バローロ」というより「ネッビオーロ・ダルバ」といった印象を受けます。
骨格そのものはバローロらしさが伺い知れる水準にありますが、そこに込められた各要素はやや控えめで、全体的に早くから飲んで楽しめるような仕立て具合となっています。これはこれで心地よい魅力を生んでいるのでポジティブに受け取ることも可能ですが、例のごとく内容に反して手頃とは言い難い価格帯に位置しているので、ほとんど変わらない価格帯でありながらも明確に上のレンジに位置する「マンドルロ」の存在を考慮すると、やはりスタンダードバローロを積極的に選ぶ理由が見つからないといったところかもしれません。
(2010/01)