- Good Quality -
アイランダーにおける「ブレンドワイン」としての立ち位置にあるのがこの「バーク・ハット・ロード」。セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン68%、シラーズ27%、ヴィオニエ5%で、生産数は年間1800ケースのみとなっています。
明確な表情を持ったブレのないスタンスが印象的で(多少画一的ですが)、小気味よい緑系のハーブ風味をアクセントに、豊かな酸、果実味、凝縮度を持ちつつも重量感は適切なレベルに抑えられた、いたって明快な現代的ワインに仕上がっています。素直に楽しめる魅力あるスタイルではありますが、内面の質感にやや人口的な側面があり(僅かに「緑の雫」と同種のものを感じるかも?)、そのあたりの属性が表出しないようであればなんら不満無く楽しめます。基本的にはオーストラリアらしい明確な葡萄力が根底でしっかりと存在を支えているので、多少の不安はあるものの、そう大きく崩れることはないと思います。
日常プラスアルファのクオリティにある良質なワインではありますが、それでもさすがに3k円を超えると割高な印象を受けるので、個人的には可能な限り2k円台を死守して欲しいと感じます。とはいえ、世間の評価は総じて高く(90点を超えるレンジ)、生産本数も比較的少量なので、現在の国内流通価格に納得出来るようであれば是非試してもらいたいところです。
(2009/12)