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セパージュは、ガルガネガ70%、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ30%。通常のソアーヴェ・クラッシコとは異なり,単一クリュ「カルヴァリーノ」の中から、より良い区画の葡萄を厳選して造られます。
内容の充実にすべてのベクトルを向かわせたようなスタイルではなく、描いた外郭線を目標に適度に充実させ、余力を持って品位や風格を構築している傾向にあります。そういった意味では単一クリュらしい質実さが感じられる落ち着いた世界観だといえ、さすがはソアーヴェに対する理解が深いピエロパンといったところです。
美味しく飲める良質なソアーヴェであることに間違いはありませんが、群を抜くようなポテンシャルを持っているわけではなく、あくまでも通常のソアーヴェに異なるエッセンスと指向性を加味したかのような世界観になっているので、1.5倍程する価格を考えると純粋なコストパフォーマンスとしてはやや分が悪い傾向にあります。通常のソアーヴェでも十分その良さや指向性を感じることが出来るので、無理してまでこちらを選択する必要性はありませんが、クリュの持つ特性や表情など、ソアーヴェに対してより一歩踏み込んでみたい人にとってはちょうど良い選択肢になるので、これらは単純に同列で比較するのではなく、適材適所で選択すべきワインと言えるかもしれません。
ちなみに、このワインは2009年度版のガンベロ・ロッソで最高評価となるトレ・ビキエーリを獲得しています。
(2008/11)