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「Leonildo's 40th Vintage」と記された今回の2007年ですが(ラベルも微妙に変化)、中身の充足感や明確な陽的要素はやや控えめなものの、程よいバランスの酸やミネラルによる質実感がしっかり構築されていることもあって、ピエロパンらしいソアーヴェ像はしっかり発揮されている印象があります。
水のような清流感があり、今気軽に飲むことで存分に楽しめるスタイルなので、長熟的なポテンシャルは特になく、誰にでも分かる「点数評価」としての側面もあまり期待できるものではありません。しかし、思い描いた通りの姿を過不足なく披露してくれることもあって、文句なくその存在そのものを素直に楽しむことができます。
初飲みにも適していた前年とはやや異なり、ソアーヴェやピエロパンを理解している人(特に毎年飲んでいる人)の方がより楽しめる傾向にあるとも言えますが、ヴィンテージごとの差を表情の違いとして受け入れられるだけの安定した世界観があるのは間違いないので、価格的な面からしても十分お薦めできる銘柄だと言えます。
(2008/11)