- Good Quality -
複数の畑のブレンドで造られるサヴィニー・レ・ボーヌです。同ヴィンテージのACブルゴーニュと同じように、2005年というヴィンテージの恩恵がキッチリ感じられる内容になっていて、そこに込められたキュートな果実の魅力が存分に楽しめます。
表層はいたってクリアで滑らか。厚みはほどほどながらもホワッとした横への広がりを見せてくれるので、明確な香りの要素と相まって、シンプルながらも素直で魅力あるブルゴーニュワインだと言えます。とはいえ、各要素のほぐれに反してまだ少し体躯に固さがあり、フィニッシュにかけて結構な収斂性が広がるので(特に抜栓日)、まずは慌てず半年~1年程度様子を見るか、今飲むにしても翌日以降に持ち越すなど、多少なりとも歩み寄りを見せた方がより良い結果が得られると思います。
印象としては、直前に試飲したロドルフ・ドゥモジョのボーヌ系ACブルゴーニュとはやや異なり、「良質なワイン」というよりは「美味しく飲めるワイン」「楽しめるワイン」といった傾向にあります。全体的な構成力としてはクラス相応とも言え、価格帯を考えると若干お勧めしにくいのもまた事実ですが(3k円以下なら文句なし)、2005年の作柄を素直に実感できつつ、それでいて比較的早飲みも可能というスタイルを考えると(飲み口は意外と滑らか)、それなりにニーズのあるポジションに収まっているようにも感じます。最終的には同ヴィンテージのACブルゴーニュ同様、価格に納得できるかどうかがひとつのキーポイントになるかもしれません。
(2008/04)