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より上のクラスとなる「レヴィア・グラヴィア」とはセパージュが異なり、この「ルイット・オーラ」はカベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロ-50%というブレンド比率になっています。現状では平均樹齢4年という超若木から造られますが、その潜在能力は高く、将来が大いに期待できる銘柄だと言えます。
2002年と言うと、あまり良くないヴィンテージとして認識されていますが、ボルゲリという地の潜在能力か、それとも造り手の力量なのか、コンパクトでこぢんまりとした体躯ながら、充実した密度感にエレガントで流麗な酒質を構築しており、全体的にうまく纏めてきた印象を受けます。
基本的には「まさにカベルネ・ソーヴィニヨン」といったスタイルで、心地よさを感じるグリーンなハーブ&スパイス風味がメイン要素となっています。抜栓日はややトゲがあるものの、翌日に持ち越すことで程よく熟れ、当初は感じなかったコアな果実の甘味がじわじわと表出し始めます。
全体としては「奇麗に纏まった落ち着きある美味しいワイン」と捉えることができますが、アイデンティティの確立や根本的な完成度という意味においては、まだまだこれからと言った感じがします(いたって初々しい)。現時点において、あえてこの2002年を選択する選択する意味はあまりありませんが、樹齢4年でここまで仕上げていることを考えると、将来の展望かなり明るいと言えます。大きな失敗がない限りは、年を追うごとに力を発揮していくと思われるので、より新しいヴィンテージを発見した場合は積極的に試してみる価値があると思います。
(2008/02)