- Good Quality -
完全主義者の造り手「カパンネッレ」は、1972年にラッファエレ・ロセッティがガイオーレ・イン・キャンティで農家を購入したことから始まり、3年後となる1975年にはファースト・ヴィンテージを世に送り出しました。
2002年というヴィンテージのキャラクターが伺い知れる「こぢんまりと纏まった酒質」が印象的ですが、想像を超えて果実の熟度が感じられ、キュートで外向的な表情も手伝って素直に美味しく飲めてしまいます。
さすがにミッドはややフラットで解像力も控えめですが、サンジョヴェーゼらしい硬質感と魅力ある果実味が両端でしっかり立脚しているので、全体的にはうまくバランスしている印象を受けます(まだ熟成しそうな雰囲気アリ)。
純粋な点数評価としてはあまり高得点が期待できる内容ではありませんが、それでもできる範囲内での仕事はキッチリやったというのが素直に伝わり、加えて間違いなく楽しめる「美味しいワイン」なのは確かなので、最大の障壁となるであろう「相対的にかなり高価格(カパンネッレやソラーレと比較するとなおさら…)」という問題さえクリアできれば、選択しても大きく失敗することはないと思います。
(2007/10)