- Good Quality -
「昔風の」「古い週間で」という意味を持つ「モーレ・マイヨールム」ですが、表ラベルには書かれていないものの、実際には2003年からDOCGに昇格した「フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ」に分類されます。
以前に飲んだ同社のラディーチと同じように、インポーターがサントリー、販売がファインズという組み合わせで、バックヴィンテージ、コルクが異様に固くて抜栓が困難、コルクの40%ぐらいが染みている、というネガティブ要素の羅列状態でしたが、実際の中身に大きな問題はなく、1口飲んですぐに不安は払拭されました。
既に8年経過していますが、年月の経過をまったく感じさせない明瞭な表情が印象的で、アタックにクリアで研ぎすまされたキレが、フィニッシュにかけて凝縮した要素と苦みを感じます。さすがにマストロベラルディーノではトップクラスに位置するワインなので、比較的コンパクトながらもキッチリ要所を押さえた良質な辛口白ワインだと言えます。
クリアでやや濃いめの黄金色や、キレある舌触りと凝縮した果実など、その佇まいからどとことなく「黄金糖」が脳裏に浮かびました(味というよリ存在感として?)。洗練された中にもしっかり郷愁感が込められているというのが土着品種の良さとも言えるので、イタリアの土着系品種に抵抗がない人には十分お薦めできます。
(2007/08)