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手描き風の独特のラベルがお馴染みの「ラ・パッション」ですが、京都伏見のインポーター「ディオニー」のオリジナルとも言えるワインで、ルーションに居を構える地元の農協(トータベロワーズ協同組合)による特別限定醸造となっています。
「ル・クロー」と同様に「旨安ワイン」として一躍有名になった感がありますが、ワインの「質」という意味においてはあくまでもクラス相応の力量で、全体的にル・クローよりも一段と手頃感がある内容になっています。南仏らしい凝縮感はあるものの、角が丸く柔和な酒質で、程よいスパイス風味が脇を添える「親しみやすいスタイル」だと言えます。
ラベルから伝わる「陽気さ」が実際の内容と非常にマッチしており、和気あいあいと楽しんで飲めるであろうその酒質が、多くの要素をこぞってポジティブな方向へと導いているように感じます。故に、クラス相応の解像力でありながらも、それを超える「満足感」と「美味しさ」と「楽しさ」を享受できるのだと思います。かなり手頃な価格帯なので(昨今の価格高騰傾向を考えるとかなり有り難い)、間違いなくお薦めできる消費者に優しいデイリーワインだと言えます。
(2007/06)