- Good Quality -
ドルチェット、バルベーラ、ネッビオーロ、カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドで造られる、パオロ・スカヴィーノのVDTワインです。
VDTということでノン・ヴィンテージとなっていますが、通常の現行流通ボトルであれば2004〜2005年あたりだと思われます(年号が判別できるロットナンバーがラベルに刻印されているものもあります)。
今回の1本は、キャップシールをとるとかなり豪快に噴いたような後が見られたので、コンディション的にはあまりよくないものだったかもしれません。そういった外因が影響しているのか、若々しい要素はそれほど感じられず、抜栓直後から全開で素直に楽しめる状態となっていました。しかし、構成要素の中心となる酸がまっすぐ伸びておらず、各要所で屈折している印象があり、ザラッとした苦みや各部位の荒さが目立つので、どこか落ち着きがないように感じます。
それでも「さすがパオロ・スカヴィーノ」と思わせるだけの資質が感じられるので、奥底に秘められた力から伝わる訴求力はしっかり飲み手に伝わると思います。本命となるバローロにはなかなか手が出せないと思うので、同質の世界観が垣間みれるという意味においては良い選択肢になるはずです。
(2007/01)