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カベルネ・ソーヴィニヨンで造られる「カッパーマイン・ロード」、グルナッシュ、シラーズ、ムールヴェードルで造られる「アイアンストーン・プレッシングス」、シラーズで造られる「デッド・アーム」。この3種類のワインは「アイコン」ワインと呼ばれ、ダーレンベルグの中で「ビッグ・スリー」として扱われています。
ワインメーカーは4代目のチェスター・オズボーン。最良のカベルネ・ソーヴィニヨンのみを使用し、新樽と1年樽のフレンチオークバリックで22ヶ月間熟成されます。
印象はまさに「カベルネ・ソーヴィニヨン」。抜栓日はカベルネによくみられる緑々しさが際立ちますが(翌日以降に持ち越すことで程よく馴染みます)、堅牢感あるどっしりした体躯に完熟果実のエネルギーが加わり、古典的な要素と現代的な洗練さが相まった良質なスタイルだと言えます。今飲んで楽しめる柔軟な要素を兼ね備えながら、将来性を兼ね備えた質実なポテンシャルを誇っているあたり、さすがはダーレンベルグのトップワインだと言えます。
赤白ブレンドのラーフィング・マグパイとは見据える指向性が異なり(それでも本質は同じ)、ハイエンドらしい独特の素性を持っていますが、倍近い価格差を考慮すると純粋なコストパフォーマンスにおいてはやや不利だと言えます。本質的な「ダーレンベルグの血統」はどちらのワインにもしっかり流れているので、個人的にはより手軽に楽しめるラーフィング・マグパイの方をお薦めしたいところです。
ちなみに、今回の2003年ヴィンテージは、インターナショナル・ワイン・チャレンジUK2004とASIA2004でトロフィーを獲得しています。
(2006/11)