- Good Quality -
シエピ、カザルフェッロなどのエノロゴとしても有名なカルロ・フェッリーニが、キャンティのカステルヌオーヴォ・ベラルデンガ地区で手がけるワインです。
ポッジョ・ボネッリのキャンティ・クラッシコはランス産のオーク小樽で15ヶ月熟成されるのですが、その効果が端的に現れており、まさに現代スタイルと言える明確な魅力が印象的です。
バリック的で明快なバニラ風味が心地よく際立ち、素直に美味しく楽しめるスタイルではありますが(まさにカルロ・フェッリーニ!)、その仕立てに対してサンジョヴェーゼとしての美点や骨格がやや弱い傾向にあるので、各要素における対比という意味ではやや「人的な力技」を感じます。しかし、逆に言えば「破綻しない範囲内のギリギリまで攻めて美味しくしている」ともとれるので、それほどネガティブな印象は感じません。
抜栓後1~2日経過させると一体感が増し、結果として構造の弱さが補われる傾向にあったので、今飲むよりも数年先の方がより良い世界観を発揮してくれそうな期待もあります。よりパワフルな酒質を望む場合はリゼルヴァ(2001年ヴィンテージのワイナート評価は88点と高評価)を選択することも可能で、各々の嗜好にそったラインアップとなっているのも有り難いところです。
(2006/05)