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スーパートスカーナとして名高い「オルネッライア」の普及価格帯に位置する「レ・ヴォルテ」です。
6ヴィンテージぶりの試飲となるレ・ヴォルテですが、固いタンニンとあっけらかんとした軽さが印象的だった1997年とは大きく異なり、現代的スタイルと明瞭な表情を兼ね備えたわかりやすく美味しいスタイルへと昇華していたので、素直に驚かされる結果となりました。
2003年のワインに多くみられる「構造の緩さ」がレ・ヴォルテにもみられますが、キッチリと筋の通った酸を基幹に据え、そこに熟したたっぷりの果実味を纏う姿が見られるので、全体的な印象として「破綻することなくしっかり仕上げてきた」と感じます。
絶対値で優れているわけではありませんが、他の2003年ワインと比較すると良質な部分が浮き彫りになってくるので、相対的な観点でみると十分お薦めできるレベルにあると思います。
(2006/02)