- Good Quality -
シャトー・ランシュ・バージュのオーナー「ジャン・ミッシェル・カーズ」が1988年にオーナーとなり、以後評価を上げているシャトー・ヴィラ・ベレールです。セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロー40%、カベルネ・フラン10%となっています。
想像していた以上にモダンな表情が垣間みられ、味がしっかり乗っていることからも2000年らしさが伝わります。しかし、表層を一枚剥がすとコアは意外に厳格で、タンニンの量もかなり多く堅牢感もあります。同じグラーヴのシャトー・シャントグリーブのような漢方風味も仄かに漂い、全体的に見てよくできたワインだと感じます。本質的にはトラディショナルな資質を持っていますが、表面的に現代的なモダンスタイルを取り込んだ、うまい折衷感がより良く伝わってきます。
素直な美味しさが楽しめる早い段階で飲んでしまうか、もしくは余分な要素がそぎ落とされるまでじっくり待つか、飲み手の嗜好によって選択がわかれそうですが、どちらを選んでも十分楽しめると思います。直球勝負で素直に訴求してくるスタイルではないので万人向けと言い切ることはできないかもしれませんが、価格帯を考えると秘めたるポテンシャルは高いと言えます。
(2005/11)