- Recommended -
トルブレックのワインの中では最もコストパフォーマンスが高いウッドカッターズです。前のヴィンテージからスクリューキャップが導入されましたが、2004年は誤ってコルク用のボトルにも詰めてしまったようで、市場には両タイプのボトルが流通しているようです。
相変わらずの「トルブレック節」が抜栓直後から遺憾なく発揮され、有無をいわさず今飲んで美味しい明快さが好印象となっています。凝縮度は相変わらず目を見張る物がありますが、ヴィンテージを追うごとに洗練されてきている傾向もあり、今回のヴィンテージに関しては全体的なバランス面に関しても安定度がグッと増している印象を受けます。
独特の梅風味はやや熟れて丸くおさまった印象があり、表面に糖分の衣を纏ったようなスタイルとなっていました。かなり甘いものの、思いのほかスッキリと纏まり、シラーズの特徴ともいえるスパイシーさや和を感じる漢方的な風味も僅かに漂うので、表情の多様性もグッと高まっているといえます。
パーカーの評価は僅かに落ちていますが、個人的な評価としてはここ数年で最も良好なウッドカッターズだと感じます。世間の高評価や為替の影響もあってかやや価格が上昇傾向にありますが、それでもなお十分にお薦めできるコストパフォーマンスを維持しているのでお買い得感は高いと思います。
(2005/11)