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トルブレックのワインの中では最もコストパフォーマンスが高いウッドカッターズですが、遂にこのヴィンテージからスクリューキャップが導入されることになりました。コルクに慣れ親しんでいると少し違和感があるかもしれませんが、道具を必要とせず誰にでも開けられるというのは、ワインが親しみやすくなるという点で、より幅広い層に対しての大きなメリットになると思います。
細かい澱があって非常に色が濃く、グラスに注いでも反対側がまったく見えない程の濃さとなっています。相変わらず「フルーツ爆弾」の名に恥じないとんでもない凝縮度を誇っていますが、2002年のイメージと比較すると、安定感が増したかわりに酸とタンニンが増加したような印象があります。とはいえ、やたら濃い割りには意外とスッキリしたフィニッシュで、酸についても小梅的な要素があり、現代的なスタイルであるものの思ったよりも滋味を感じる不思議なスタイルだと感じました。
正直言うと「ここまで濃い必要があるのだろうか…」とも思うのですが、トルブレックらしいアイデンティティを堅持しつつも毎年安定したクオリティを発揮している事実を考えると、多少価格が上昇する傾向にあっても十分お薦めできる範疇にあると思います。
(2004/08)